肉食は虚血性心疾患の、菜食は脳卒中のリスクを増す
Risks of ischaemic heart disease and stroke in meat eaters, fish eaters, and vegetarians over 18 years of follow-up: results from the prospective EPIC-Oxford study
背景
虚血性心疾患・脳卒中発生リスクと肉食・菜食の関係は。英University of OxfordのTongらは、同国コホート(EPIC-Oxford study)より虚血性心疾患・脳卒中・狭心症歴のない48,188名を対象として、これを検討する長期観察研究を行った。ベースライン(1993〜2001年)また2010年(n=28,364)での食習慣調査に基づき、対象者を肉食(魚野菜も食べる n=24,428)・魚食(肉は食べない n=7,506)・菜食(n=16,254)の3グループに分けた。一次アウトカムは、2016年までの虚血性心疾患・脳卒中の発生である。
結論
社会地理的・生活習慣等交絡因子の調整後、肉食と比較して魚食・菜食グループは虚血性心疾患の発生リスクが各13%・22%低かった。逆に菜食は肉食と比べ、脳卒中発生リスクが20%高かった。
評価
このテーマに関する最大の長期研究である。「魚食が一番」という仮説を生成した重要で面白い結果で、著者らは「他集団での追試を」と呼び掛けている。


