非高齢者に肥満関連癌が増えてきた
Changes in Age Distribution of Obesity-Associated Cancers
背景
若年層で増加している癌があるが、肥満と関連している(OAC)のか。Case Western Reserve UniversityのKoroukianらは、2000〜2016年のSEER登録データを用いた人口ベース横断研究を行い、20〜49歳、50〜64歳、65歳以上の3年齢層および人種・性別によるOACの発生傾向を解析した(OAC:2,665,574件、非OAC:3,448,126件)。
結論
OAC発生は20〜49歳という若年齢層にシフトしており、50〜64歳層では52%増にも達していた。著しい増加があったのは肝癌・甲状腺癌(全性別・人種層)、胆嚢・胆管癌(非 ヒスパニック系黒人およびヒスパニック系男性)、子宮がん(50〜64歳のヒスパニック系女性)であった。
評価
若年成人のOAC発生率の上昇はすでに指摘されているが、この研究では65歳以上でOACが減少したことを初めて示した。著者らは、がんの早期発見が増えたことと関連する可能性がある、としている。非高齢の罹患者の多くはがんサバイバーとなる。


