非高齢者に肥満関連癌が増えてきた
Changes in Age Distribution of Obesity-Associated Cancers

カテゴリー
生活習慣病
ジャーナル名
JAMA Network Open
年月
August 2019
2
開始ページ
e199261

背景

若年層で増加している癌があるが、肥満と関連している(OAC)のか。Case Western Reserve UniversityのKoroukianらは、2000〜2016年のSEER登録データを用いた人口ベース横断研究を行い、20〜49歳、50〜64歳、65歳以上の3年齢層および人種・性別によるOACの発生傾向を解析した(OAC:2,665,574件、非OAC:3,448,126件)。

結論

OAC発生は20〜49歳という若年齢層にシフトしており、50〜64歳層では52%増にも達していた。著しい増加があったのは肝癌・甲状腺癌(全性別・人種層)、胆嚢・胆管癌(非 ヒスパニック系黒人およびヒスパニック系男性)、子宮がん(50〜64歳のヒスパニック系女性)であった。

評価

若年成人のOAC発生率の上昇はすでに指摘されているが、この研究では65歳以上でOACが減少したことを初めて示した。著者らは、がんの早期発見が増えたことと関連する可能性がある、としている。非高齢の罹患者の多くはがんサバイバーとなる。

関連するメディカルオンライン文献

大規模臨床試験、新規の薬・機器・手法・因子・メカニズムの発見に関する文献を主に取り上げ、原文の要約と専属医師のコメントを掲載。

(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(生活習慣病)

Journal of the American Medical Association (JAMA)、The New England Journal of Medicine (NEJM)、Lancet、Diabetologia、Diabetes Care (Diabetes Care)