飲酒の2次危害(AHTO)を大規模調査
Alcohol’s Secondhand Harms in the United States: New Data on Prevalence and Risk Factors

カテゴリー
生活習慣病
ジャーナル名
Journal of Studies on Alcohol and Drugs
年月
May 2019
80
開始ページ
273

背景

喫煙と同様に、飲酒にも他人への二次危害(AHTO)がある。カリフォルニアPublic Health InstituteのNayakらは、英・スペインの国家的電話サーベイ(n=8,750)のデータを解析した。

結論

一年に5人に1人がAHTOに遭遇していた。危害タイプには性差があり、女性はパートナー・家族からのものが多く、男性は他人からのものが多かった。また女性はより金銭的被害が多かった。若年者は暴力以外の全AHTOリスクが高かった。黒人・外国人・離別者・大学中退者の被害が多かった。自己の飲酒癖は全AHTOリスクを高め、女性のヘビードリンカーのAHTOリスクは特に高かった。

評価

散発的に増えてきているAHTO研究をさらに大規模化してファクトベースを形成した重要な調査である。最近のアメリカの大規模データでも性差の重要性が浮上している(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28757806)。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(生活習慣病)

Journal of the American Medical Association (JAMA)、The New England Journal of Medicine (NEJM)、Lancet、Diabetologia、Diabetes Care (Diabetes Care)