ロタウイルスワクチン接種で小児1型糖尿病罹患リスクが低減
Lower Incidence Rate of Type 1 Diabetes after Receipt of the Rotavirus Vaccine in the United States, 2001-2017
背景
ロタウィルスワクチン接種が小児1型糖尿病(T1D)罹患を予防する可能性がある、という示唆がある。University of MichiganのRogersらは、大規模医療保険データを用いて、2001〜2017年の1,474,535名の幼児に関するコホート研究を行った。
結論
ロタウイルスワクチン接種は、幼児のT1D罹患リスクを33%低減した。5種混合ワクチン接種完了は同リスクの37%低減と関連した。2006〜2017年において、米国0〜4歳児のT1D発症率は年間3.4%低減しており、これは2006年のワクチン接種開始と一致している。
評価
オーストラリアで温められてきた仮説で(https://diabetes.diabetesjournals.org/content/49/8/1319.short)、年初にはMelbourneグループがJAMAにこの論文と同等な結果を発表している(https://jamanetwork.com/journals/jamapediatrics/article-abstract/2721243)。疫学的証拠はかなり堅固で、更なる基礎的・臨床的展開が期待できる。


