T2D患者へのエボロクマブ有効性を確認
Efficacy and safety of evolocumab in individuals with type 2 diabetes mellitus: primary results of the randomised controlled BANTING study
背景
高コレステロール血症・脂質異常症を合併した2型糖尿病(T2D)患者におけるスタチンへのエボロクマブ追加の効果は。Icahn School of Medicine at Mount SinaiのRosensonら(BANTING)は、これを検証するRCTを行った(対照:placebo、n=421)。対象患者は成人外来通院者でHbA1c <10%、T2D薬物治療を6ヶ月以上続けており、最大用量のスタチンを服用していた。一次エンドポイントは、ベースラインからのLDL-Cの変化である。
結論
エボロクマブの一次エンドポイント効果を認めた。LDL-Cは10週・12週時点の平均でベースラインから65.3%下がった。non-HDL-Cも同様に低下した。他の脂質レベルも適切に下がる一方、糖代謝には影響がなく、有害事象もなかった。
評価
ほぼ同時に同様でより大規模なBERSON第III相試験の同等結果が出ている(https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1111/dom.13680)。この効果は確実であろう。