よいのか悪いのか、卵・コレステロールの食事摂取
Associations of Dietary Cholesterol or Egg Consumption With Incident Cardiovascular Disease and Mortality
背景
コレステロールや卵の摂食が心血管疾患(CVD)発生と関連するかどうかに関しては長く結論が出ていない。Northwestern UniversityのZhongらは、米国における6つの前向コホートデータ(n=29,615)を用いて食事中コレステロール(mg/日)と卵(個数/日)摂取とCVD・全原因死亡発生の関連を検討した。
結論
フォローアップ中央値17.5年で、5,400例のCVDイベントと6,132例の全原因死亡が発生した。摂取コレステロール300g増/日はCVD発生(調整ハザード比 aHR:1.17、調整絶対リスク差 aARD:3.24%)、全原因死死亡(aHR:1.18、aARD:4.43%)リスク増加と有意に関連し、卵半個増加/日も同様にCVD発生(aHR:1.06、aARD:1.11%)、全原因死死亡(aHR:1.08、aARD:1.93%)リスク増加と有意に関連した。
評価
このテーマに関しては、最近でも反対結果を示すメタアナリシス(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23295181)や、中国人では1個くらいならかえってよい(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29785957)とした研究があり、この論文が決着をつけたものともみられにくい。食事研究の限界を示すものかもしれない。


