効くのか効かないのか、更年期障害へのはり治療
Efficacy of a standardised acupuncture approach for women with bothersome menopausal symptoms: a pragmatic randomised study in primary care (the ACOM study)
背景
鍼灸治療は更年期障害症状を軽減するか。デンマークUniversity of CopenhagenのLundらは、中等〜重度の更年期障害症状を有する女性70名を対象としてこれを検討するRCTを行なった。介入群は連続5週間/週1回、西洋医学的アプローチによる鍼灸治療を行い、待機コントロール群には6週後から治療が行なわれた。一次アウトカムは、MenoScores Questionnaireにおけるホットフラッシュ症状の変化である。
結論
コントロール群と比べ鍼灸治療に一次アウトカム効果を認めた(−1.6)。また朝夕の発汗、一般的発汗、閉経関連睡眠障害、感情コントロール、身体的症状、肌髪の問題にも改善がみられた。
評価
はり治療が適していそうな病態で研究も多いが、2013年のCochrane Reviewは「エビデンスレベルが低く、また有効性エビデンスは十分でない」としており、またシャム治療を対照とした2016年のAIM掲載論文は無効としている(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26784863)。この論文の著者は「あり得るオプションとし、患者の選好を重視すべきである」という。


