うつの肥満患者に心身統合介入
Effect of Integrated Behavioral Weight Loss Treatment and Problem-Solving Therapy on Body Mass Index and Depressive Symptoms Among Patients With Obesity and Depression: The RAINBOW Randomized Clinical Trial
背景
肥満患者がうつを併発すると身体活動量の低下が大きく、治療困難となる。University of IllinoisのMaら(RAINBOW)は、肥満のうつ患者409名を対象として、12ヶ月間の心身統合的介入の効果を検証するRCT標準行なった。対照群には従来型通院標準治療を行い、介入群には、標準治療に加えて糖尿予防プログラムを基礎とした減量のための行動療法と問題解決療法を行いつつ、必要に応じて抗うつ薬治療を行った。一次アウトカムは、12ヶ月でのBMIとうつ症状評価(SCL-20)スコアである。
結論
心身統合型介入の一次アウトカム有効性を認めた。標準ケアと比べ、12ヶ月でのBMIの群間平均差は−0.7、SCL-20スコアの群間平均差は−0.2であった。
評価
現在精神科と内科で別々に診られている病態への心身統合介入に関する最初の大規模検証である。内科医主導研究で中等度有効性を示したが、「誰(と誰)がどう診るか」という科間統合問題もありそうである。


