ノンシュガー甘味料摂取の健康アウトカムは未だ不詳:メタアナリシス
Association between intake of non-sugar sweeteners and health outcomes: systematic review and meta-analyses of randomised and non-randomised controlled trials and observational studies

カテゴリー
生活習慣病
ジャーナル名
BMJ
年月
January 2019
364
開始ページ
k4718

背景

ノンシュガー甘味料(NSS)の健康影響に関し多くの研究が発表されている。独University of FreiburgのToewsらは、35観察研究と21 RCTを対象とする系統レビュー・メタアナリシスを行った。主要アウトカム指標は、体重またはBMI、血糖コントロール、口腔健康、摂食行動、甘味の嗜好、がん、心血管疾患、腎疾患、気分、行動、神経認知、および有害効果である。

結論

成人では、BMI・FBSに対するNSSの多少の有益効果を示す研究もあったが、効果は低NSS用量でのみ見られた。他の全てのアウトカムでは、NSS使用と不使用との、またNSS異用量間での有意差はみられなかった。積極的に減量しようとしている過体重・肥満の成人・小児では、NSSの影響のエビデンスは見られなかった。小児では、糖摂取と比べNSS摂取でBMI増はより少なかったが、体重へのインパクトはなかった。

評価

結論は、「大きな影響はないようだが、研究レベルが低い」ということである。すでにレビューもかなりあるテーマだが、著者らは既存レビューの方法論的不備も指摘している。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(生活習慣病)

Journal of the American Medical Association (JAMA)、The New England Journal of Medicine (NEJM)、Lancet、Diabetologia、Diabetes Care (Diabetes Care)