GDM女性の児の10年後
Hyperglycemia and Adverse Pregnancy Outcome Follow-up Study (HAPO FUS): Maternal Gestational Diabetes and Childhood Glucose Metabolism

カテゴリー
生活習慣病
ジャーナル名
Diabetes Care
年月
March 2019
42
開始ページ
372

背景

糖尿病母体の児への影響が明らかになりつつある。この問題を検討してきたHAPO Follow-up Study Cooperative Research GroupのLoweらは、4,160組の母児を対象として、母の妊娠中および児の10〜14歳におけるOGTT検査結果を比較した。インスリン感受性・インスリン分泌能・oral disposition indexも測定した。

結論

GDM母の児の10.6%が耐糖能異常であったのに対し、非GDM母の児の耐糖能異常率は5.0%であった。しかし何れでも明確なT2D例はほとんどなかった。GDM母体の児は、そうでない児と比較してインスリン抵抗性があり、β細胞機能が劣っていた。 

評価

部分集団解析では、差異は思春期開始後に明確になるという。母体GDMがある一定の潜在期間を経て児の糖代謝能に影響し始める、という面白い結果である。

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取り上げる主なジャーナル(生活習慣病)

Journal of the American Medical Association (JAMA)、The New England Journal of Medicine (NEJM)、Lancet、Diabetologia、Diabetes Care (Diabetes Care)