アメリカ黒人の肥満外科手術アウトカム不良は無改善
Racial disparities in perioperative outcomes after bariatric surgery

カテゴリー
生活習慣病
ジャーナル名
Surgery for Obesity and Related Diseases
年月
December 2018
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開始ページ
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背景

白人に比べ非ヒスパニック系黒人の肥満有病率は高いが、肥満外科手術の施行率は低くアウトカムも良好でないとされている。University of MinnesotaのIkramuddinらは、2015年のMBSAQIP データに基づき、肥満外科手術を行った患者108,198名を対象として、手術前後の短期入院・死亡における人種差を検討する後向分析を行った。

結論

手術時のBMIは黒人の方が高かった。術式によらず黒人は入院日数が長く再入院率が高く、特にSGグループでは30日以内死亡(OR:3.613)・再手術・再介入リスクが高かった。

評価

単純な比較は困難だが、2013年の類似研究では黒人の死亡オッズは白人の1.7倍である(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23595211)。ここでの結果は、少なくともそれ以後に改善がないことを示している。「原因不詳」とされていることにも変わりがない。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(生活習慣病)

Journal of the American Medical Association (JAMA)、The New England Journal of Medicine (NEJM)、Lancet、Diabetologia、Diabetes Care (Diabetes Care)