グローバル成人の脳卒中生涯リスクは25%:GBD 2016結果
Global, Regional, and Country-Specific Lifetime Risks of Stroke, 1990 and 2016
背景
世界の脳卒中リスクに関するGlobal Burden of Disease(GBD)最新結果が発表された。The GBD 2016 Lifetime Risk of Stroke Collaboratorsによるもので、同研究 2016の脳卒中発生率推定値と他死因死亡の競合リスクを用いて、25歳以上の成人における初回脳卒中・脳梗塞・脳出血発生の累積生涯リスクを推測し、地域・国家・全球の1990/2016比較を行った。
結論
グローバルには、25歳以上成人の脳卒中平均生涯リスクは1990年の22.8%から2016年の24.9%に上昇しており、性差はなかった。高リスク地域は東アジア・中欧・東欧であった。開発度(SDI)高・中・低度国ごとでは、各23.5%・31.1%・13.2%であった。
評価
この問題に関する中心参照点となる高信頼度結果である。グローバルには、性差がないこと中進国でリスクが高いことが注目される。サハラ以南アフリカが最低リスクであるのは、競合死因による死亡リスクが高いためである。