本格RCTでビタミンDサプリの癌・心血管疾患予防効果を否定
Vitamin D Supplements and Prevention of Cancer and Cardiovascular Disease
背景
ビタミンDサプリが癌・心血管疾患のリスクを下げるという主に疫学データに基づく仮説は、本格的RCTで確認される必要がある。Harvard Medical SchoolのMansonら(VITAL)は、25,871名の参加者を得て中央値フォローアップ期間5.3年のRCTを行った(対照:placebo)。一次アウトカムは、浸潤性腫瘍・主要心血管イベント(心筋梗塞・脳卒中・心血管因死亡)である。
結論
ビタミンDサプリの一次アウトカム効果は示されなかった。有害事象はなかった。
評価
公的資金による最大のRCTである。著者らは二次アウトカムである癌原因死亡のリスク低下を強調しているが、NEJM Editorialは、オメガ3サプリの心イベントリスク低減効果を含め「微妙」という見方である。


