アメリカ貧困層児の肥満予防のための本格的行動介入試験が失敗
Effect of a Behavioral Intervention for Underserved Preschool-Age Children on Change in Body Mass Index: A Randomized Clinical Trial

カテゴリー
生活習慣病
ジャーナル名
The Journal of the American Medical Association
年月
August 2018
320
開始ページ
450

背景

アメリカの肥満問題は格差問題と結びついており、低所得層の子供の肥満予防は大きな課題となっている。Vanderbilt UniversityのBarkinら(GROW)は、3〜5歳児への36ヶ月間のマルチコンポーネント行動介入の肥満予防効果を検証するRCTを行った(対照:就学訓練、n=606[親子ペア])。一次アウトカムは、36ヶ月間のBMIの変化である。

結論

行動介入に有意な一次アウトカム効果を認めなかった。他のアウトカムでも多少の差があったが、非有意であった。

評価

90%がラテン系である貧困層親子に対し、コミュニティベースで「母は乳幼児に余計なおやつを与えない」といった細かな行動介入を3年間継続する本格的な試みだったが、失敗した。食事にも不自由する層の児にしか効果はあるように見えなかった、という。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(生活習慣病)

Journal of the American Medical Association (JAMA)、The New England Journal of Medicine (NEJM)、Lancet、Diabetologia、Diabetes Care (Diabetes Care)