ナッツはT2D患者の代謝プロフィルを改善する
Nuts as a replacement for carbohydrates in the diabetic diet: a reanalysis of a randomised controlled trial
背景
ナッツはLDLコレステロール値や脳卒中のリスクを低下させることが知られている。カナダUniversity of TorontoのJenkinsらは、2型糖尿病(T2D)患者を対象として、炭水化物の代替としてのナッツ摂取の血糖コントロールおよび心血管疾患(CVD)リスク改善効果を検討した(ナッツ全量摂取群 n=40、マフィン全量摂取群 n=35、ナッツ半量摂取群 n=33)。
結論
マフィン摂取と比較して、ナッツ摂取は不飽和脂肪酸からの総エネルギー摂取量が9.2%高く、HbA1cの低下が−2.0 mmol/mol大きく、LDL-c<255オングストロームの推定コレステロール値およびApoB値も有意に低下した。ナッツは、HbA1c・TC・LDL-C・nonHDL-C・ApoB・LDL-c<255オングストロームを用量作用的に低下させる。
評価
統計エラーにより撤回された2011年のRCT(https://doi.org/10.2337/dc16-rt02)を再解析した論文である。ナッツ食とCVDリスク低減との関連が知られているが、T2Dのコントロールにも効果的であることは確実である。


