耐糖能異常者は食物繊維サプリでT2Dを予防できるか
Fibre supplementation for the prevention of type 2 diabetes and improvement of glucose metabolism: the randomised controlled Optimal Fibre Trial (OptiFiT)
背景
大規模前向コホート研究で不溶性穀類繊維が2型糖尿病(T2D)予防に有効であることが示されているが、介入研究は少ない。ドイツGerman Institute of Human NutritionのKabischら(OptiFiT)は、耐糖能異常者を対象に、2年間の食物繊維サプリメント摂取の糖代謝・DM発症率への影響を検証するDBRCTを行った(食物繊維サプリメント:n=89、プラセボ:n=91)。
結論
1年後OGTT2時間値は両群で有意に低下したが群間差は認められず、2年間のDM発症率にも有意差は見られなかった。HbA1c値(二次アウトカム)はサプリ群でより有意に低下した。性別比較では、サプリ群女性におけるOGTT2時間値低下は有意だった。
評価
すでに結論が出ているともみられている不溶性穀類繊維有用性に、工夫したプラセボを使った介入試験で疑問を呈した有意義な結果である。両群にライフスタイル指導が行われており、食物繊維をサプリで摂る、という行為の効果が限定的であることを示唆する。