肥満手術をすると運動をしなくてもいいか
Supervised Physical Training Improves Weight Loss After Roux-en-Y Gastric Bypass Surgery: A Randomized Controlled Trial

カテゴリー
生活習慣病
ジャーナル名
Obesity
年月
March 2018
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開始ページ
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背景

肥満手術をしたらあまり運動しなくてもよくなる、という見方は正しいか。デンマークHospital of Southwest JutlandのMundbjergらは、ルーワイ胃バイパス術(RYGB)適応肥満患者を対象に、手術後26週間の管理下身体トレーニングの体重・心血管リスクマーカーへの効果を検証するRCTを行った(トレーニング群:n=32、コントロール群:n=28)。

結論

RYGBにより有意に体重は減少し、心血管リスクマーカーは改善した。管理下身体トレーニングを受けた群では試験終了時体重がコントロール群より4.2kg低く、介入終了時のHDL濃度も有意に高かった。これらの差異は24ヶ月で消滅した。

評価

2016年のレビューが、「有益とみられるデータは多いが、RCTでの確認はなお必要」としていた問題である(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5642115/)。最終結論は「有益」側に傾いたが、このRCTでは半年間の管理下運動の効果は長続きしていない。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(生活習慣病)

Journal of the American Medical Association (JAMA)、The New England Journal of Medicine (NEJM)、Lancet、Diabetologia、Diabetes Care (Diabetes Care)