T2D患者の体重管理に認知行動療法は効果なし
Group cognitive behavioural therapy and weight regain after diet in type 2 diabetes: results from the randomised controlled POWER trial

カテゴリー
生活習慣病
ジャーナル名
Diabetologia
年月
April 2018
61
開始ページ
790

背景

認知行動療法(CBT)が肥満者の体重管理や減量後の体重維持に効果的であると言われているが、2型糖尿病(T2D)患者ではどうか。オランダErasmus MCのSijbrandsら(POWER)は、ダイエットによる減量後の成人T2D患者を対象に、集団CBTプログラムの2年後の体重維持効果を検証するRCTを行った(集団CBT群:n=83、コントロール群[通常のケア]:n=75)。

結論

8週間のCBT期間中に、コントロール群は平均10.0kg、介入群は平均9.2kg減量した。2年間の追跡期間中、平均体重再増加はコントロール群で4.7kg、介入群で4.0kgで、群間差は-0.7kgであった(p=0.6)。2年後の平均体重差は-1.2kg であった(p=0.7)。

評価

著者らはここでのRCTの方法論の厳格さとフォローアップの長期性を強調している。非DM肥満者を対象としたRCTでも長期追跡したもので無効結果があり(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20691328)、CBTの効果は批判的に検証されるべきである。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(生活習慣病)

Journal of the American Medical Association (JAMA)、The New England Journal of Medicine (NEJM)、Lancet、Diabetologia、Diabetes Care (Diabetes Care)