妊娠中の母、乳児期の児の栄養とアレルギー・自己免疫疾患リスクを系統レビュー
Diet during pregnancy and infancy and risk of allergic or autoimmune disease: A systematic review and meta-analysis
背景
妊娠中の母親の、そして乳児期の児の栄養は児のアレルギー・自己免疫疾患リスクにどう影響するか。イギリスImperial College of LondonのBoyleらは、妊娠中・授乳中の母親および生後1年までの児の栄養と児の免疫発達に関する既存研究の系統レビュー・メタ解析を行った。
結論
19の介入試験では、妊娠後期・授乳期のプロバイオティクス摂取は湿疹リスクを低下させ(RR:0.78)、6つの介入試験では妊娠中・授乳期の魚油サプリメントは卵アレルギー感作のリスクを低下させる可能性がみられた。長い授乳期間が湿疹・T1Dリスクを低下させるエビデンスは弱かった。
評価
妊娠中、授乳中の女性に対するプロバイオティクスや魚油サプリの有用性を確認し、安全性・費用効果の検討を促す。また、現在の幼児栄養ガイダンスに改訂が必要であることも示唆する。