減量の「ローカーボかローファットか」問題は無意味?
Effect of Low-Fat vs Low-Carbohydrate Diet on 12-Month Weight Loss in Overweight Adults and the Association With Genotype Pattern or Insulin Secretion: The DIETFITS Randomized Clinical Trial

カテゴリー
生活習慣病
ジャーナル名
The Journal of the American Medical Association
年月
February 2018
319
開始ページ
667

背景

ダイエットにおける「ローファット(HLF) vs ローカーボ(HLC)」論争を遺伝子基礎から検証するメジャーなRCTが現れた。Stanford UniversityのGardnerら(DIETFITS)によるもので、18〜50歳の非DM肥満者609名を対象とし、チューターが食事指導した。一次アウトカムは、12ヶ月後での体重変化および食事タイプ・遺伝子型(PPARG・ADRB2・FABP2)・インスリン分泌と減量の間の関連である。

結論

試験完遂率は79%であった。減量効果は両ダイエットにあり、有意差は認められなかった。遺伝子型やインスリン分泌と減量の間にも関連はなかった。

評価

どちらのダイエットも「ヘルシー」なもので、HLF(HLC)群に甘い(脂っこい)ものを推奨したわけでなく、当然の結果ともいえる。ローファットかローカーボかという不毛な論争を終わらせ、減量と遺伝子の関連の問題を開くランドマーク研究である。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(生活習慣病)

Journal of the American Medical Association (JAMA)、The New England Journal of Medicine (NEJM)、Lancet、Diabetologia、Diabetes Care (Diabetes Care)