減量の「ローカーボかローファットか」問題は無意味?
Effect of Low-Fat vs Low-Carbohydrate Diet on 12-Month Weight Loss in Overweight Adults and the Association With Genotype Pattern or Insulin Secretion: The DIETFITS Randomized Clinical Trial
背景
ダイエットにおける「ローファット(HLF) vs ローカーボ(HLC)」論争を遺伝子基礎から検証するメジャーなRCTが現れた。Stanford UniversityのGardnerら(DIETFITS)によるもので、18〜50歳の非DM肥満者609名を対象とし、チューターが食事指導した。一次アウトカムは、12ヶ月後での体重変化および食事タイプ・遺伝子型(PPARG・ADRB2・FABP2)・インスリン分泌と減量の間の関連である。
結論
試験完遂率は79%であった。減量効果は両ダイエットにあり、有意差は認められなかった。遺伝子型やインスリン分泌と減量の間にも関連はなかった。
評価
どちらのダイエットも「ヘルシー」なもので、HLF(HLC)群に甘い(脂っこい)ものを推奨したわけでなく、当然の結果ともいえる。ローファットかローカーボかという不毛な論争を終わらせ、減量と遺伝子の関連の問題を開くランドマーク研究である。