VADT試験長期結果は強化血糖コントロール無益性を覆す?
Long-term follow-up of intensive glycaemic control on renal outcomes in the Veterans Affairs Diabetes Trial (VADT)
背景
アメリカVA病院のVADT試験は、2型糖尿病(T2D)患者に対する強化血糖コントロール(INT)の無益性を報告して注目された、同試験のAgrawalら(Edward Hines Jr. VA Hospital)は、同試験のその後の、特に腎機能にフォーカスしたフォローアップ(VADT-F)結果を報告している(n=1,033)。
結論
11年のフォローアップで、INT群でeGFR >60 ml min^-1 1.73 m^-2患者が多かった(OR:1.34)。この効果は、VADT試験初期にすでに腎中等度〜高リスクであった患者で特に有意だった。
評価
強化血糖コントロールの効果に関しては結果に幅があり、決定的結論がないが(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24526393)、VADTは無益性示した代表研究のひとつである。長期結果は腎機能有益性を示唆しているようだが、死亡や心血管疾患発症等を含めた総合的報告が注目される。


