大規模・長期観察研究で肥満手術の生存効果を示す
Association of Bariatric Surgery Using Laparoscopic Banding, Roux-en-Y Gastric Bypass, or Laparoscopic Sleeve Gastrectomy vs Usual Care Obesity Management With All-Cause Mortality
背景
肥満手術はアメリカを中心として標準手法化してきたが、世界的採用のためにはその効果の最終的確認が求められている。イスラエルAriel UniversityのRegesらは、3タイプの肥満手術の効果を確認する大規模ケース・コントロール研究を行った(手術群:n=8,385、非手術群:n=25,155)。一次アウトカムは、多因子調整後の全原因死亡である。
結論
中央値4.5年間のフォローアップ後、全タイプの肥満手術の一次アウトカム有効性を認めた。全原因死亡の絶対差は2.51 deaths/1000 person-years、ハザード比は2.02(腹腔鏡下胃緊縛術:2.01、Roux-en-Y:2.65、腹腔鏡下スリーブ状胃切除術:1.60)であった。
評価
最大規模・最長期の肥満手術評価であり、アウトカム指標も簡明で、この手法に関する観察研究としては現時点では結論的なものであろう。より長期の追跡結果も期待できる。


