人工呼吸患者でのオピオイドはモルヒネよりもフェンタニルか
A Phase II Cluster-Crossover Randomized Trial of Fentanyl versus Morphine for Analgosedation in Mechanically Ventilated Patients
背景
人工呼吸患者では苦痛を緩和するために持続静注オピオイドが用いられる場合があるが、フェンタニルとモルヒネのいずれが優るのか。オーストラリアAustin HospitalのCasamentoらは、2つの成人ICUをフェンタニル→モルヒネまたはモルヒネ→フェンタニルのクロスオーバーに割り付ける第2相クラスターランダム化比較試験を行い、人工呼吸患者の患者中心アウトカムへの影響を検証した(n=737)。
結論
一次アウトカムである28日目までの人工呼吸器不要日数は、フェンタニル群で26.1日、オピオイド群では25.3日であった。フェンタニル群ではICU-free日数が長く、生存者でのICU滞在期間も短かった。
評価
オピオイドの選択が臨床アウトカムに影響を与える可能性を検討し、複数のアウトカムについてフェンタニルが優ることを示した。