院内心停止でのバソプレシンにステロイドを併用すると自己心拍再開が増える:VAM-IHCA試験
Effect of Vasopressin and Methylprednisolone vs Placebo on Return of Spontaneous Circulation in Patients With In-Hospital Cardiac Arrest: A Randomized Clinical Trial
背景
心停止におけるステロイドの役割は確立されていない。デンマークAarhus UniversityのAndersenらは、同国10施設で発生した成人院内心停止に対する治療として、初回アドレナリンの後に、バソプレシンに加えてメチルプレドニゾロンまたはプラセボを割り付けるランダム化比較試験VAM-IHCAを実施した(n=512)。
結論
自己心拍再開率はメチルプレドニゾロン群で42%、プラセボ群では33%であった(リスク比1.30)。30日生存率はメチルプレドニゾロン群で9.7%、プラセボ群で12%であり(0.83)、神経学的良好アウトカムはそれぞれ7.6%、7.6%であった(1.00)。
評価
2013年のRCTと同様に(http://doi.org/10.1001/jama.2013.7832)、メチルプレドニゾロン群で自己心拍再開率の向上がみられたものの、後続の生存アウトカムに差はなく、期待外れの結果に終わった。