非薬理学的バンドルで術後ICU患者のせん妄を減らす
The Effect of a Quality Improvement Intervention on Sleep and Delirium in Critically Ill Patients in a Surgical ICU
背景
せん妄は外科ICUに入室する患者の多くに影響を与え、睡眠・覚醒リズムの障害はそのリスク因子である。University of UtahのTonnaらは、大学医療施設の2つのSICUにおいて、睡眠・覚醒障害を低減することを目的としたマルチコンポーネント非薬理学的介入を実施し、介入前後にせん妄および睡眠の質にどのような影響があるか評価した(n=646)。
結論
介入前期間と比して、介入中にはせん妄日数の割合が低下した(20% vs. 15%; 4.9%)。Richards-Campbell Sleep Questionnaireによって評価された、知覚された睡眠の質に変化はなかったが、騒音サブスコアは改善した(9.5%)。
評価
夜間には騒音や光を抑制し、耳栓・アイマスクを提供、昼間にはブラインドを開け、運動を促進する、チェックリストも用いたマルチコンポーネント介入により、せん妄を有意に抑制しうることを明らかにした。