ECCO2Rを用いた超低一回換気量はAHRF患者の死亡率を改善せず:REST試験
Effect of Lower Tidal Volume Ventilation Facilitated by Extracorporeal Carbon Dioxide Removal vs Standard Care Ventilation on 90-Day Mortality in Patients With Acute Hypoxemic Respiratory Failure: The REST Randomized Clinical Trial
背景
低い一回換気量は肺保護的換気戦略の要となっているが、体外式CO2除去(ECCO2R)を用いてさらに低い一回換気量を実現することは、アウトカムの改善に資するか。イギリスQueen’s University BelfastのMcNameeらは、同国51のICUで人工呼吸を受ける急性低酸素性呼吸不全(AHRF)成人患者を、48時間以上のECCO2Rにより低一回換気量を促進する介入群、または従来一回換気量による通常治療群に割り付けるランダム化比較試験RESTを実施した。
結論
90日死亡率は介入群で41.5%、通常ケア群では39.5%であった(リスク比1.05)。人工呼吸器不要日数は介入群で有意に少なかった(7.1日 vs. 9.2日)。重篤有害事象は介入群の31%、通常ケア群の9%で報告された。
評価
1,120人の登録を予定していたが、ECCO2R群での死亡率低下は見られず、無益性・実現可能性についての勧告を受けて試験は中途終了となった。