新たな院内リスクスコアHAVENを開発
Detecting Deteriorating Patients in the Hospital: Development and Validation of a Novel Scoring System
背景
院内急変のリスク層別化のために多くの早期警告スコア(EWS)が開発され、世界的に導入されてきたが、EWSやRapid Response Teamが患者アウトカムを改善するかは定かではない。イギリスUniversity of OxfordのPimentelらは、同国4施設に入院した成人患者の後向コホートの患者データを用いて機械学習モデルを学習させ、入院患者の可逆的悪化を特定するためのHospital- wide Alerting via Electronic Noticeboard(HAVEN)システムを開発し(n=230,415)、内部および外部でNational EWSを含むスコアリングシステムとパフォーマンスを比較した(n=266,295)。
結論
HAVENは、24時間以内の一次アウトカム(心停止または予定外のICU入室)を高い精度で予測し(c統計量0.901)、他のスコアリングシステムを上回った(0.700-0.863)。精度を10%とした(NNEを10とした)場合、HAVENは48時間以内の一次アウトカム発生のうち42%を事前に特定した(次点のLAPS-2は22%)。
評価
機械学習によりNEWSやMEWSなどの既存スコアリングシステムを上回る新規スコアリングを開発した。高リスク患者をより早期に発見し、タイムリーな対応を可能にする。