PICUでのプロトコル介入で侵襲的人工呼吸期間を短縮:SANDWICH試験
Effect of a Sedation and Ventilator Liberation Protocol vs Usual Care on Duration of Invasive Mechanical Ventilation in Pediatric Intensive Care Units: A Randomized Clinical Trial
背景
小児ICU(PICU)に入室した小児の多くでは、呼吸不全のために侵襲的人工呼吸器の使用が必要となる。アイルランドQueen’s University BelfastのBlackwoodらは、イギリス17病院の18 PICUを、通常ケアからプロトコル介入へと順次切り替えるステップウェッジ方式クラスターランダム化比較試験SANDWICHを実施した。プロトコル介入では鎮静レベルの評価、人工呼吸器離脱の可能性を評価する自発呼吸トライアル(SBT)およびSBTが可能かどうかのスクリーニング、これらを確認し患者関連の目標設定を行う毎日のラウンドを行った。
結論
計8,843名の小児患者が試験を完了した。人工呼吸開始から初回の抜管成功までの期間は、プロトコル介入群64.8時間、通常ケア群66.2時間で、介入群で有意に短縮した(調整後中央値差6.1時間; 調整ハザード比1.11)。重大な有害事象として低酸素症がプロトコル介入群の9名、通常ケア群の11名で、血管以外のデバイス脱落はそれぞれ2名、7名で発生した。
評価
プロトコル介入により統計的有意に抜管までの期間を短縮したものの、短縮幅は大きいとは言えず、臨床的意義のある差であるかは不明であった。