ICUでのAI活用はまだ発展途上:系統的レビュー
Moving from bytes to bedside: a systematic review on the use of artificial intelligence in the intensive care unit

カテゴリー
救急医療
ジャーナル名
Intensive Care Medicine
年月
June 2021
47
開始ページ
750

背景

医療のビッグデータ化と人工知能(AI)・機械学習(ML)の登場は、重要イノベーションの機会と認識されているが、集中治療領域におけるその現状はどのようなものか。オランダErasmus MC Universityのvan de Sandeらは、システマティックレビューを通じてAIによりICUデータを解析した研究を特定し、ICUにおける現在のAIの到達度、研究の方法論・バイアスリスクを概観した。

結論

検索で特定された6,455件の研究のうち、494件が適格となった。ほとんどの研究(96.4%)は後向デザインであり、前向観察研究は8件(1.6%)、臨床研究は10件(2%)であった。研究の目的は、合併症の予測、死亡率の予測、予後モデル・スコアリングシステムの改善、サブグループ分類などがあった。バイアスリスクが評価可能だった後向研究のうち、378件(80.9%)はバイアスリスクが非常に高かった。日常臨床に統合されたAIのアウトカムを評価した研究は特定されなかった。

評価

AI研究の大半は後向研究でバイアスリスクが高く、(InSightなどの貴重な例外を除いて)ほとんどがプロトタイプ・開発段階に留まっていた。ICUにおいてAIの利用が一般化するまで、なお多くの課題が存在することを示すレビューである。

関連するメディカルオンライン文献

大規模臨床試験、新規の薬・機器・手法・因子・メカニズムの発見に関する文献を主に取り上げ、原文の要約と専属医師のコメントを掲載。

(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(救急医療)

The Journal of the American Medical Association(JAMA)、Lancet、Critical Care Medicine (Crit Care Med)、The New England Journal of Medicine (NEJM)