救急での鎮痛にケタミンをネブライザー投与する?:KetaBAN試験
Comparison of Nebulized Ketamine at Three Different Dosing Regimens for Treating Painful Conditions in the Emergency Department: A Prospective, Randomized, Double-Blind Clinical Trial
背景
アメリカの救急科では、解離用量以下のケタミンによる鎮痛が広く利用されている。Maimonides Medical CenterのDoveらは、中等度から重度の急性・慢性疼痛を有する成人救急患者を対象に、0.75 mg/kg、1 mg/kg、1.5 mg/kgの3用量によるネブライザー投与を行う二重盲検ランダム化比較試験を実施した(n=120)。
結論
30分時点での11点NRS疼痛スコアの平均は、0.75 mg/kg群と1 mg/kg群で0.25差、1 mg/kg群と1.5 mg/kg群では-0.225差であった。バイタルサインについて臨床的に重要な変化はなく、重篤有害事象は発生しなかった。
評価
いずれの用量も有効かつ安全であるように思われた。IVアクセスに問題がある患者でのオプションとなりうるが、安全性についてIV投与との比較は必要とされる。