頭部外傷での高張食塩水投与は無益?:COBI試験
Effect of Continuous Infusion of Hypertonic Saline vs Standard Care on 6-Month Neurological Outcomes in Patients With Traumatic Brain Injury: The COBI Randomized Clinical Trial
背景
外傷性脳損傷(TBI)でみられる頭蓋内圧亢進に対しては高張食塩水投与が行われるが、予防的な高張食塩水投与はアウトカムを改善するか。フランスUniversite de NantesのRoquillyらは、同国9つのICUでランダム化比較試験COBIを行い、中等症・重症TBI成人患者において20%高張食塩水の持続投与(頭蓋内圧亢進リスクがない場合には48時間まで)+標準治療と標準治療のみの6ヵ月アウトカムを比較した(n=370)。
結論
一次アウトカムである6ヵ月後のGOS-Eは、調整共通オッズ比が1.02と有意差はなく、12の二次アウトカムのうち10項目で有意さがなかった。頭蓋内圧亢進は介入群の33.7%、対照群の36.3%に認められ(オッズ比0.80)、6ヵ月死亡率はそれぞれ15.9%、20.8%で(ハザード比0.79)、いずれも有意差はなかった。
評価
生存率改善を示唆する第2相試験結果もあり期待されたが、標準治療を上回る結果は示せなかった。著者らは検出力不足の可能性も考察しており、今後追加の検証が行われるかもしれない。