鼻出血での局所トラネキサム酸、最大のRCTは利益示さず:NoPAC試験
The Use of Tranexamic Acid to Reduce the Need for Nasal Packing in Epistaxis (NoPAC): Randomized Controlled Trial
背景
トラネキサム酸は外傷性出血をはじめ各種の出血に対して用いられており、鼻出血においても有効性を示唆するエビデンスがあるが、堅固ではない。イングランドRoyal Devon and Exeter NHS Foundation TrustのReubenらは、圧迫や局所血管収縮薬の使用にもかかわらず持続する救急外来の鼻出血患者を対象に、トラネキサム酸またはプラセボを割り付け、前鼻腔パッキング必要への影響を検証する多施設ランダム化比較試験NoPACを実施した(n=496)。
結論
トラネキサム酸群の43.7%、プラセボ群の41.3%が前鼻腔パッキングを受けた(オッズ比1.107)。入院や輸血など二次アウトカムのいずれにも有意な差は認められなかった。
評価
2018年のコクランレビュー(http://doi.org/10.1002/14651858.CD004328.pub3)では、局所トラネキサム酸のベネフィットは低品質のエビデンス1件のみで認められていた。本試験はこの問題に高品質なエビデンスをもたらすもので、鼻出血に対する局所トラネキサム酸は無益である可能性が高い。


