敗血症へのビタミンCカクテル、最大のVICTAS試験も失敗
Effect of Vitamin C, Thiamine, and Hydrocortisone on Ventilator- and Vasopressor-Free Days in Patients With Sepsis: The VICTAS Randomized Clinical Trial
背景
敗血症性ショック患者にビタミンC・ステロイド・チアミンを投与することで死亡率が大きく低下するというMarikらによる前後研究が2017年に発表されて以降、これを検証する多くのランダム化比較試験が行われている。アメリカEmory University School of MedicineのSevranskyらは、同国43施設の敗血症による呼吸器・心血管機能不全を有する成人患者に、6時間ごとのビタミンC・チアミン・ヒドロコルチゾンまたはプラセボを割り付けるランダム化比較試験VICTASを実施した(n=501)。
結論
ランダム化後30日間の人工呼吸器・昇圧剤不要日数は、介入群25日、プラセボ群26日であった。30日死亡率はそれぞれ22%、24%であった。
評価
ビタミンCカクテルについては、VITAMINS試験、HYVCTTSSS試験、ACTS試験など、これまでに6件のRCTが終了しているが一次アウトカム差を認めたものはなく、最大サンプルサイズ2,000人を計画しながら資金提供団体の撤退により早期終了の憂き目をみた本試験もアウトカム差は示されなかった。


