末梢静脈カテからの昇圧剤投与、合併症はまれ:系統的レビュー・メタ解析
Complication of Vasopressor Infusion Through Peripheral Venous Catheter: A Systematic Review and Meta-analysis
背景
末梢静脈カテーテルからの昇圧薬投与は組織障害や血管外漏出のリスクがあるが、近年の報告からは、そのリスクはそれほど高くないと考えられている。University of Maryland School of MedicineのTranらは、末梢静脈カテーテルからの昇圧薬投与による合併症の有病率を決定するため、システマティックレビュー・メタアナリシスを実施した。
結論
9件の研究(うちランダム化比較試験1件)、1,835名の患者が含まれた。合併症は122件(7%)発生し、うち117件はマイナーな合併症であった。プールされた有病率は0.086であった。安全ガイドラインを報告している研究では合併症有病率が有意に低かった(0.029 vs. 0.12)。
評価
メタ解析により、末梢静脈カテーテルからの昇圧薬投与でも重大な合併症は非常にまれであること、施設ガイドラインによりさらに安全性が高まることを確認した。