ビデオ喉頭鏡は乳児の挿管でも初回成功率を高める:VISI試験
First-attempt success rate of video laryngoscopy in small infants (VISI): a multicentre, randomised controlled trial
背景
ビデオ喉頭鏡は気管挿管を容易にすることが多くの研究によって明らかにされているが、乳児の挿管ではどうか。Children's Hospital of PhiladelphiaのGarcia-Marcinkiewiczらは、アメリカ4施設、オーストラリア1施設の手術室挿管を要する困難気道のない乳児を、ビデオ喉頭鏡または直接喉頭鏡に割り付け初回挿管成功率を比較する並行群ランダム化比較試験VISIを実施した(n=564)。
結論
乳児の平均月齢は5.5ヵ月であった。初回挿管成功率は、ビデオ喉頭鏡群93%、直接喉頭鏡群88%であった(調整絶対リスク差5.5%)。重篤な合併症はビデオ喉頭鏡群の2%、直接喉頭鏡群では5%で発生した。食道挿管はビデオ喉頭鏡群で1例、直接喉頭鏡群で7例(3%)で発生した。
評価
大規模なRCTにより、乳児の挿管においてもビデオ喉頭鏡が初回成功率を高め、合併症を減らすことを実証した。