敗血症性ショック患者でのPLR輸液反応性評価で輸液バランスを改善:FRESH試験
Fluid Response Evaluation in Sepsis Hypotension and Shock: A Randomized Clinical Trial
背景
敗血症の初期蘇生における輸液は決定的に重要だが、過剰輸液は有害となりうる。Denver HealthのDouglasらは、米英13施設の敗血症性低血圧・敗血症性ショック患者を、輸液・昇圧剤を要する場合に受動的下肢挙上(PLR)による輸液反応性評価を行う介入群と通常ケア群に2:1で割り付けるランダム化比較試験FRESHを実施した(n=124)。
結論
72時間またはICU退室時点での体液バランスは、介入群で有意に低かった(−1.37 L)。腎代替療法を要した患者(5.1% vs. 17.5%)、人工呼吸を要した患者(17.7% vs. 34.1%)も介入群で少なかった。ITT集団での安全性シグナルにも有意差はなかった。
評価
PLRは輸液なしに輸液反応性を測る信頼できる指標であり、この試験は、PLRによる評価が体液バランス増を抑制するだけでなく患者アウトカムも改善することを示した。