COVID-19へのレムデシビル有効性を「最終報告」:ACTT-1
Remdesivir for the Treatment of Covid-19 - Final Report

カテゴリー
救急医療
ジャーナル名
The New England Journal of Medicine
年月
November 2020
383
開始ページ
1813

背景

レムデシビルは、予備試験での有効性報告によりすでに広く新型コロナウイルス感染症(COVID-19)患者治療に使われている。National Institutes of HealthのBeigelら(ACTT-1)は、同患者1,063名を対象として行われたRCTの最終結果を発表している(対照:プラセボ)。一次アウトカムは回復までの期間である。

結論

レムデシビルの一次アウトカム効果を認めた(回復率比1.32)。14日以内死亡リスクも下がった(HR:0.70)。重大有害事に群間差はなかった。

評価

予備結果でFDAに緊急使用承認されていた同薬だが、この結果により正式承認された。ただし、WHO主導の1万人試験 SOLIDARITYは全く反する無効結果を出しており、その論文発表が注目される。

関連するメディカルオンライン文献

大規模臨床試験、新規の薬・機器・手法・因子・メカニズムの発見に関する文献を主に取り上げ、原文の要約と専属医師のコメントを掲載。

(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(救急医療)

The Journal of the American Medical Association(JAMA)、Lancet、Critical Care Medicine (Crit Care Med)、The New England Journal of Medicine (NEJM)