超難治性けいれん重積状態にケタミンが有効か
Ketamine to treat super-refractory status epilepticus

カテゴリー
救急医療
ジャーナル名
Neurology
年月
October 2020
95
開始ページ
e2286

背景

全身麻酔の使用にもかかわらず、てんかん重積状態が継続・再発する超難治性けいれん重積状態(SRSE)については、確立された治療法はない。Columbia UniversityのAlkhachroumらは、ケタミンによる治療を受け頭皮脳波モニターが行われたSRSE連続患者を後向に評価した(n=68)。

結論

ケタミン投与を受けた患者の81%で、24時間以内に発作の負担が50%以上軽減し、63%では完全に終息した。ケタミン投与量は平均で2.2±1.8 mg/kg/h、投与期間は中央値2日であった。ケタミンは安定したMAPと関連し、昇圧剤の必要性は経時的に減少した。頭蓋内圧、脳血流、脳灌流圧への影響は見られなかった。

評価

高用量ケタミンは頭蓋内圧に大きな影響を与えることなく、多くの患者に発作の終息をもたらした。前向の比較研究による今後の検証が期待される。

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取り上げる主なジャーナル(救急医療)

The Journal of the American Medical Association(JAMA)、Lancet、Critical Care Medicine (Crit Care Med)、The New England Journal of Medicine (NEJM)