外傷性出血での病院前トラネキサム酸は有効性示せず:STAAMP試験
Tranexamic Acid During Prehospital Transport in Patients at Risk for Hemorrhage After Injury: A Double-blind, Placebo-Controlled, Randomized Clinical Trial
背景
トラネキサム酸は外傷性出血治療の一部となっているが、その有効性は投与までの時間に左右されると考えられており、病院到着前の投与が検証されている。University of PittsburghのGuyetteらは、病院前で低血圧または頻脈のある外傷患者に対して、病院前トラネキサム酸またはプラセボの静注を割り付ける第3相多施設ランダム化比較試験STAAMPを実施した(n=927)。
結論
30日死亡率はトラネキサム酸群8.1%、プラセボ群9.9%で、ハザード比は0.81であったが、トラネキサム酸群の死亡率低下は非有意であった。受傷後1時間以内に投与された場合の30日死亡率は、トラネキサム酸群4.6%、プラセボ群7.6%とトラネキサム酸群で優った。また重症ショック(収縮期血圧70 mmHg以下)患者でも、トラネキサム酸群が優った(18.5% vs. 35.5%)。
評価
0.81というハザード比はCRASH-2試験のそれよりも優れていたものの、試験規模の小ささもあり全体では有意な差を示すに至らなかった。とはいえいくつかのサブグループではベネフィットが示唆されており、病院前トラネキサム酸は有望と言えよう。


