肺エコーで新型コロナ肺炎(COVID-19)の重症度評価が可能
Comparative study of lung ultrasound and chest computed tomography scan in the assessment of severity of confirmed COVID-19 pneumonia

カテゴリー
救急医療
ジャーナル名
Intensive Care Medicine
年月
July 2020
46
開始ページ
1707

背景

肺超音波検査(LUS)は、間質症候群やコンソリデーションの診断においてX線を上回る精度を有しているが、SARS-CoV-2感染症に対する有効性は。フランスAix Marseille UniversityのZieleskiewiczらは、2020年3月15日から4月20日にLUSと胸部CTの両方を受けSARS-CoV-2のPCR陽性が確認された救急・ICU呼吸困難患者(n=100)において、重症度の決定に関するLUSとCTのパフォーマンスを比較した。

結論

LUSスコアは、胸部CT・臨床所見による肺炎重症度と有意に相関した。胸部CTに対するAUCは0.78であった。また、高いLUSスコアは人工呼吸器の使用およびSpO2/FiO2比<357と相関した。

評価

COVID-19診断ではCTがゴールドスタンダードであるが、撮影手順と患者の移動に伴う感染リスクがあり、ベッドサイドで利用可能なLUSには重要な意義が見いだせよう。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(救急医療)

The Journal of the American Medical Association(JAMA)、Lancet、Critical Care Medicine (Crit Care Med)、The New England Journal of Medicine (NEJM)