外傷性心停止での予後予測因子:系統的レビュー・メタ解析
Pre-arrest and intra-arrest prognostic factors associated with survival following traumatic out-of-hospital cardiac arrest - A systematic review and meta-analysis
背景
外傷性心停止患者の生存率は極めて低く、予後を予測する因子も詳らかでない。カナダUniversity of OttawaのTranらは、外傷性院外心停止患者での自己心拍再開・30日生存と関連する因子を特定するシステマティックレビュー・メタアナリシスを実施した。
結論
53研究、37,528名の患者が含まれた。生存予測因子として、超音波による心運動検出(オッズ比33.91)、初期リズムがショック適応(7.29)があった。このほか目撃あり心停止とバイスタンダーCPRが高い生存率と関連、アドレナリンと病院前挿管が低い生存率と関連した。外傷の機序は、自己心拍再開・生存とも関連がみられなかった。
評価
外傷性心停止の生存率は3%ほどとされ、このメタ解析では生存と関連する諸因子が特定された。興味深いことに外傷の機序(穿通性・鈍的外傷)はアウトカムと関連しなかった。