高齢救急患者の死亡リスクをフレイルスコアで予測する
Validation of the Clinical Frailty Scale for Prediction of Thirty-Day Mortality in the Emergency Department
背景
高齢者のフレイルは入院・死亡などのリスクを高めるが、救急において簡便かつ適切にフレイルを評価しうるツールはほとんどない。スイスUniversity of BaselのKaeppeliらは、三次医療センターの65歳以上の高齢救急患者において、Clinical Frailty Scaleによりフレイルを測定、30日死亡率・ICU入室などとの関連を調査した(n=2,393)。
結論
フレイル(CFS≧5)の有病率は36.8%であった。128名が30日のフォローアップ期間内に死亡した。フレイルレベルが高くなると、死亡リスクも上昇した。30日死亡の予測AUCは0.81、入院は0.72、ICU入室0.69であった。
評価
CFSは、患者のフレイル状態を9段階に層別化するシンプルなスコアで、この前向検証により、救急においても予後と相関した層別化が可能であることが示された。