合併症のない小児虫垂炎での非外科的治療、1/3は1年以内に手術に
Association of Nonoperative Management Using Antibiotic Therapy vs Laparoscopic Appendectomy With Treatment Success and Disability Days in Children With Uncomplicated Appendicitis
背景
合併症のない成人虫垂炎では、手術によらない抗菌薬による治療で安全であることが示唆されている。Ohio State UniversityのMinneciらは、アメリカ7州で単純性虫垂炎の治療を受けた小児(7~17歳)患者とその家族に、抗菌薬療法または緊急腹腔鏡下虫垂切除を選択してもらい、1年間の臥床日数と抗菌薬療法の成功率を評価した(n=1,068)。
結論
患者・家族の35%が抗菌薬治療を、65%が手術を選択した。フォローアップ完遂率は75%であった。IPTW解析では、抗菌薬治療患者のうち、1年間虫垂切除を要さなかったのは67.1%であった。臥床日数は抗菌薬治療群で6.6日、手術群で10.9日であった。
評価
抗菌薬治療群の患者では日常生活への復帰が速く、2/3は1年間虫垂切除を要さなかった。小児においても保存的治療が選択肢とみなされるだろう。