小児処置時鎮静のフェンタニル・笑気吸入へのオンダンセトロン追加は
Oral Ondansetron to Reduce Vomiting in Children Receiving Intranasal Fentanyl and Inhaled Nitrous Oxide for Procedural Sedation and Analgesia: A Randomized Controlled Trial
背景
小児の処置時鎮静・鎮痛において、鼻腔内フェンタニルと笑気ガスの組み合わせが国際的に拡がっているが、笑気ガス単独よりも嘔吐率が高くなる。オーストラリアRoyal Children’s HospitalのFauteux-Lamarreらは、三次医療センターの小児救急において鼻腔内フェンタニル+笑気ガスによる鎮静が予定されている患者を、経口オンダンセトロンまたはプラセボに割り付ける単施設ランダム化比較試験を実施した(n=442)。
結論
鎮静関連の嘔吐は、オンダンセトロン群12%、プラセボ群16%で有意な差はなかった。ほとんどの鎮静(91%)は良好で、プラセボ群で2件の軽度有害事象が発生した。
評価
経鼻フェンタニルと笑気ガスは、小児では魅力的な非経口レジメンとして海外で注目が高まっているが、催吐性の問題がある。このRCTでは、オンダンセトロンを用いた予防的前処置に有効性は認められなかったが、嘔吐イベント自体も先行報告より少なかった。


