重症患者での透析終了タイミングを決定する変数は
Determining the optimal time for liberation from renal replacement therapy in critically ill patients: a systematic review and meta-analysis (DOnE RRT)
背景
ICUの急性腎障害(AKI)における腎代替療法(RRT)の開始タイミングについては複数のランダム化比較試験が行われてきたが、RRTをいつ終了するかについては十分検討されてこなかった。カナダUniversity of AlbertaのKatulkaらは、RRTの成功裏の中止・離脱を予測する臨床・生化学的因子を検証するため、システマティックレビューとメタアナリシスを実施した。
結論
23件の研究で16の変数が検討された。14件はGFRの代替となる生化学的マーカー、13件は尿量などの生理学的パラメーター、13件は血清シスタチンCやNGALなどの腎機能マーカーを検討していた。最も多く研究の対象となった変数は、RRT中止前の尿量で、感度66.2%、特異度は73.6%であった。
評価
検討された変数は多岐にわたったものの、最も研究数の多かった尿量についても至適な閾値を決定するにはデータ不足であった。RRT中止をガイダンスするためにはさらなる調査が必要である。