小児てんかん重積二次治療での3剤、試験を延長しても差なし:ESETT試験
Efficacy of levetiracetam, fosphenytoin, and valproate for established status epilepticus by age group (ESETT): a double-blind, responsive-adaptive, randomised controlled trial
背景
ESETT試験は、アメリカ58施設救急科の、ベンゾジアゼピンによる治療にもかかわらず持続するてんかん重積状態の成人・小児患者での二次治療薬としては、レベチラセタム、ホスフェニトイン、バルプロ酸を比較した二重盲検ランダム化比較試験であったが、中間解析結果に基づき中止、3剤の有効性に有意差がないことを報告した。Children's National HospitalのChamberlainらは、年齢別解析を充実させるために小児の登録を延長した同試験の、小児(n=225)・成人(n=186)・高齢患者(n=51)の結果を報告した。
結論
小児の一次アウトカム率は、レベチラセタム群の52%、フォスフェニトイン群49%、バルプロ酸群52%であった。成人の一次アウトカム率は、それぞれ44%、46%、46%、高齢者の一次アウトカム率は37%、35%、47%であった。年齢別で、特定薬剤の安全性・有効性の差は検出されなかった。二次安全性アウトカムのうち、小児の挿管率はフォスフェニトイン群で高かった。
評価
EcLiPSE試験、ConSEPT試験はセカンドライン投与におけるレベチラセタムとフェニトインの差を示さなかったが、このESETT試験でも、小児患者登録の延長にもかかわらず3剤の有効性に差はみられなかった。