急性期患者を自宅でケア、コストと再入院リスクを減らす:ランダム化比較試験
Hospital-Level Care at Home for Acutely Ill Adults: A Randomized Controlled Trial

カテゴリー
救急医療
ジャーナル名
Annals of Internal Medicine
年月
December 2019
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開始ページ
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背景

患者の自宅で入院と同レベルのケアをおこなうHospital-at-Home(HaH)が提案されているが、ランダム化比較試験で検証されたことはない。Brigham and Women's HospitalのLevineらは、救急部門を介して入院した急性期重症患者を、自宅での急性期医療(看護師・医師の訪問、経静脈薬剤投与、ウエアラブルセンサーによる遠隔モニタリング、ビデオ通話、POC検査)または通常入院に割り付けるランダム化比較試験を実施した(n=91)。

結論

急性期の平均コストは、在宅入院患者で38%減少した。在宅入院患者では検査依頼件数、画像検査、コンサルテーションも減少した。また在宅入院患者は、床上安静日数(中央値12% vs. 23%)、臥床日数(18% vs. 55%)が短く、30日再入院率も低かった(7% vs. 23%)。

評価

適切に選択された急性期患者でのHaHが、安全かつ低コストであることを示した。高いポテンシャルを持ったケアモデルとして注目される。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(救急医療)

The Journal of the American Medical Association(JAMA)、Lancet、Critical Care Medicine (Crit Care Med)、The New England Journal of Medicine (NEJM)