非特異的な頭痛・腰痛と診断された救急患者での見逃しリスクは
Missed Serious Neurologic Conditions in Emergency Department Patients Discharged With Nonspecific Diagnoses of Headache or Back Pain
背景
頭痛・腰痛は重大な神経学的異常によって生じる場合があるが、原因不明だがリスクのない非特異的頭痛・腰痛と診断を受けた救急患者で、神経学的異常が見逃されている危険はどの程度か。Harvard Medical SchoolのDuboshらは、アメリカ6州の救急データベースでの後向解析を行い、非特異的診断を受け救急から帰宅した非外傷性の頭痛(n=2,101,081)・腰痛(n=1,381,614)成人患者における重大な神経学的異常による30日以内の再受診・入院リスク、死亡リスクを評価した。
結論
重大な神経学的異常による30日以内の再受診・入院は、非特異的頭痛患者で0.5%、非特異的腰痛患者では0.2%であった。頭痛患者で最も多い見逃し症状は虚血性脳卒中であり(18.1%)、腰痛患者では脊椎管内膿瘍であった(41%)。高齢、男性、非ヒスパニック白人、併存症はこれらのリスクであった。
評価
非特異的診断を受けたあと再入院に至る患者は極めてまれであったが、頭痛・腰痛による救急受診の絶対数を鑑みれば無視できない数字である。ただ臨床上の努力によってこの数字をこれ以上低下させられるかは不明である。


