市中肺炎での抗菌薬、ガイドライン準拠アセスメントかプロカルシトニンガイドか:ランダム化試験
Guideline-Based Clinical Assessment Versus Procalcitonin-Guided Antibiotic Use in Pneumonia: A Pragmatic Randomized Trial
背景
細菌性感染と関連するマーカーであるプロカルシトニン(PCT)は、抗菌薬使用の抑制に役立つ可能性が示唆されている。フランスNantes University HospitalのMontassierらは、救急の成人市中肺炎患者を、ガイドラインベースの臨床評価またはPCTアルゴリズムによる抗菌薬使用に割り付ける実践臨床的多施設ランダム化試験を実施した(n=285)。
結論
抗菌薬使用期間は臨床評価群で9日、PCTガイド群で10日と、有意な差はなかった。臨床的成功率は両群とも92%で、重篤有害事象の発生率も同等であった(15% vs. 20%)。
評価
PCTガイドによる抗菌薬使用を検証した試験は多いが、結果はまちまちである。市中肺炎患者での本試験の結果からは、適切な臨床評価が行える場合にはPCTガイドは不要であることが示唆される。


