小児クループで3種のステロイド療法をRCT比較
Prednisolone Versus Dexamethasone for Croup: a Randomized Controlled Trial
背景
救急でのクループ症候群治療におけるステロイドの有効性・安全性は確立されているが、タイプ・用量については厳密なエビデンスを欠いている。オーストラリアPerth Children’s HospitalのParkerらは、月齢6ヵ月以上、体重20kg以下の小児クループ患者を、0.6 mg/kgの標準量デキサメタゾン、0.15 mg/kgの低用量デキサメタゾン、1 mg/kgのプレドニゾロンに割り付け治療1時間後のWestley Croup Scoreを比較するランダム化比較試験ToPDoGを実施した(n=1,252)。
結論
ベースラインWCSスコアに群間差はなかった。1時間後のWCSスコアは、標準量デキサメタゾンと比して、低用量デキサメタゾン群は0.03ポイント差、プレドニゾロン群では0.05ポイント差であり、非劣性が示された。7日以内の予定外再受診率は、標準量デキサメタゾン群17.8%、低用量デキサメタゾン群19.5%、プレドニゾロン群21.7%であった。
評価
低用量デキサメタゾンとプレドニゾロンは、軽症クループの治療で一般的に用いられているが、大規模なRCTにより標準量デキサメタゾンへの非劣性を確認した。